2024年度理工学部キャリアデザインセミナー(数理・情報部門:数理)を実施
update: 2025.01.16
実施部門: 数理・情報部門:数理
実施年月日: 2025年1月9日(木)
セミナー
講師氏名: 白谷 崚 氏(数理科学科・2013年入学)
就職先: 三菱UFJ信託銀行 (前)富国生命保険相互会社
タイトル: アクチュアリーについて
<講演の概略>
この度はキャリアデザインセミナーにご招待いただき、誠にありがとうございました。講演では、生命保険会社でアクチュアリーとして従事した経験や、現在信託銀行で携わっている業務についてご紹介するとともに、数学を土台とするアクチュアリーという職種の役割や意義について、生命保険の保険料設定を例にお話しさせていただきました。
また、今後のキャリア形成において、自分の原動力となるものを見つけることが重要であるとお伝えしました。仕事は人生の多くの時間を占めるため、自分がやりがいを感じる瞬間や価値観を深く掘り下げることが、後悔のない選択をするための鍵となります。就職活動は仕事を探すことと同時に、自分自身と向き合う貴重な機会であり、このタイミングでしっかり自己分析を行い、今後も継続して向き合っていくことが大切だと考えています。
加えて、最近経験した転職についても触れました。「待遇面の改善」や「目の前の顧客と直接向き合う仕事がしたい」という思いから転職を決断し、アクチュアリーとしての専門性を活かせる退職給付コンサルタントを選んだ経緯をお話ししました。特に、誰かから「ありがとう」と感謝される場面でやりがいを感じる自分自身に気づき、より直接的に顧客に貢献できる仕事を選んだことは、非常に意義深い挑戦でした。現在もこれまで以上に責任感と達成感を感じながら日々の業務に励んでいます。
学生の皆さまが終始真剣に耳を傾けてくださり、内容に対する関心の高さを実感しました。また、講演の準備を進める中で、これまでの仕事内容やその意義を言語化することで、私自身にとっても自分のキャリアや価値観を改めて見つめなおす貴重な機会になりました。
アクチュアリーという職種は、数理科で培った知識やスキルを大いに活かせるキャリアの一つです。この講演が、学生の皆さまの就職活動やキャリア形成の一助となれば幸いです。貴重な機会をいただき、改めて感謝申し上げます。(白谷 崚)
<担当教員の報告>
主に数理サイエンスコース3年生が受講する「解析学II」の授業時間を一部利用して,開催させて頂きました。出席管理システムで把握できる出席者は22名でした。受講者にとって本セミナーは,数学活用の現場についてそれに携わる方から直接伺うという,非常に有益な機会となりました。企業への就職を検討中の学生の多くにとっては,アクチュアリーという職種の存在を知ったことで,当コース学生の就職先としての自然な選択肢が増えたことになるはずです。また,今回の講話には転職についての内容も含められており,その意味で長期的なキャリアパスについても意識が向けられたものと期待しています。
拝聴後,質疑応答の時間において,アクチュアリー資格試験受験に際しての実践的なアドバイスをいくつか頂くことができました 特に,出席学生から試験科目の受験の順序についてアドバイスを求める声があがったのに応じて,実体験に裏付けられた貴重な「おすすめ」をその理由と共に示して下さいました。このように双方向的かつリアルタイムにコミュニケーションがとられている様子は,本セミナーの意義を改めて印象付けるものでした。
(担当教員:半田賢司)
キャリアデザインセミナーの様子
