第2回(2021年度)理工学部同窓会長賞表彰式を開催
update: 2022.03.18
第2回理工学部同窓会長賞の表彰式が、2022(令和4)年3月17日(木)19:00~20:00に菱の実会館の多目的室において、菱実会役員会(18:00~19:00)に引き続き開催されました。表彰式では会長から1名ずつ表彰状と副賞が手渡され、出席者全員で記念撮影をした後、約40分間の懇談を行いました。懇談会では、主催者代表の理工学部同窓会長のあいさつ、理工学部長の祝辞、各受賞者のあいさつ、同窓会役員の自己紹介、自由懇談と続き、時間通りに式を閉じました。なお、式では集合写真の時以外は全員マスクをして、なるべく三密を避けて行いました。
理工学部同窓会長賞は、学業の他、学術研究活動、課外活動、社会活動等において総合的に優秀であると認められた学生(4年生)を表彰する制度で、第2回目となる2021年度は、理工学部長に各部門(旧学科)から候補者を1名ずつ、計7名の方々(2018年度入学)を推薦していただきました。受賞者と推薦概要は次の通りです。
【2021年度理工学部同窓会長賞受賞者】
○ 溝上 太一 氏(数理科学科)
推薦概要:4年間に渡って学業に真摯に取り組み、数学の専門科目において極めて優秀な成績を収めている。卒業研究では、1年をかけて、代数曲線の特異点解消に関する文献を読み込む作業を行い、同一のゼミの学生と協力しながら文献を読み進め、率先して難解な部分を担当し、他の学生の理解を助けることにも積極的であった。代数曲線の基礎理論や特異点解消の証明をほぼ完全に体得している。
○ 江口 瑠南 氏(知能情報システム学科)
推薦概要:高いプログラミング能力と開発力、および英語力を発揮して、卒業研究で取り組んだ研究成果を査読付き国際会議に第1著者として投稿し、採択された。来る2022/6/26から開催されるHCII2022では、英語でオンライン発表する予定で、学部生としては抜群の研究成果を上げている。研究テーマは「Overheard Text Map」と呼ぶオンラインコミュニケーションの支援ツールの提案と開発である。学業成績は優秀である。
○ 原田 悠介 氏(機能物質化学科)
推薦概要:成績優秀者として、2年次と3年次の2年連続で表彰される一方で、硬式野球部を全学の仲間と創部し、九州地区大学野球選手権北部九州ブロック大会2部リーグでは高打率とライトでの攻守により2部の8大学の正選手の中でベストナインにも選出された。さらに、その傍らで「西日本学生オープンボディビル。フィジーク選手権」では3位、「全日本学生ボディビル選手権大会」では9位、第23回ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会でも4位に入賞した。卒業研究にも励んでおり、成績も優秀で、3足のわらじを履きこなす文武両道に秀でた学生である。
○ 楠木 捷斗 氏(物理科学科)
推薦概要:入学時から非常に優れた学業成績を修めており、1年次には学科長表彰、2年次と3年次には理工学部長賞を受賞している。また、学生同士で自主ゼミを行うサークルに所属し、積極的・主体的に活躍し、物理学の基礎的諸内容を深く広く学修している。4年次には素粒子論研究室に所属し、ゼミ形式で量子力学や場の量子論を学び、熱心な学習態度と高い学力でゼミの中心的役割を果たした。困難な問題にも取り組み解決に至ることができた。また、優れた卒業論文を執筆している。
○ LEE JIN YIEN 氏(機械システム工学科)
推薦概要:私費外国人留学生として入学し、日本語のハンディキャップがあることにも屈せず学業に励み、大変良好な成績を残している。2年次から毎年、成績優秀者として理工学部学生表彰された。理工学部学生表彰された優秀学生の有志で組織されている海外交流組織(STEPs)に3年次より参加して、持ち前のリーダーシップを発揮し、2021年度には留学生では初となる第11代リーダーとしてSTEPsの活動を推進している。また独立行政法人国際協力機JICA沖縄センターにて開催された国際理解ワークショップに参加し、今後発展途上国の発展に貢献に寄与するために必要な素養を学んでいる。
○ 徳田 隼人 氏(電気電子工学科)
推薦概要:卒業研究着手時における通算の学業成績は秀でている。また、4年生でシステム制御研究室に配属された後は、卒業研究として「障害物計測による回避機能を有する対象物運搬ロボット制御システムの開発」に取り組み、対象物を運搬するロボットにおいて、障害物の形状を計測しその情報に基づいた障害物回避の実現と、対象物の位置を指定しその目標位置まで自律走行する制御システムを開発している。学業成績および卒業研究への積極性と熱心さは電気電子工学科の卒業生の中で特に秀でている。
○ 高井 佑豪 氏(都市工学科)
推薦概要:入学後、非常に真摯に学修に取り組み、傑出した成績を残している。卒業研究では、有明海の水域環境に関する研究を進め、2021年度土木学会西部支部研究発表会に「有明海湾奥部における水温の長期変動特性」という題名で発表する予定である。地球規模での気候変動に伴う温暖化を背景とし、外洋以上にその影響を受けやすいと思われる半閉鎖性水域の有明海湾奥部水域を対象として、不定期な離散観測データを有限フーリエ級数による回帰モデルで表すことによって、底層DOなどの水質項目との関連を明らかにするための基礎的知見を得ている。
【表彰式の様子】
【受賞者の声】
○この度は、表彰して頂きありがとうございます。私は平面曲線の特異点解消定理について学びました。具体的には、特異点を含む平面曲線に「ブローアップ」と呼ばれる操作を有限回行うことで、特異点を持たない曲線を得ることが出来るというものです。これによって、平面曲線を考える際は、初めから特異点を持たない曲線だけを考えても良いことが分かります。今後もしっかり理解を深め、研究に取り組んでいきたいと思います。(溝上 太一)
○この度は、理工学部同窓会長賞を授与いただきありがとうございました。とても光栄に思います。私は現在オンラインコミュニケーションを支援するツールの開発に取り組んでいます。先生を始め、研究室の方々に助けていただきながら研究を続けてきました。このような賞をいただけたのも、周りの皆さんのおかげだと思います。引き続き大学院でも研究に励みたいです。(江口 瑠南)
○この度は、栄えある理工学部同窓会会長賞にお選びいただき、誠にありがとうございます。このような栄誉は自分に縁のないものと思っておりましたので、授賞の通知を受けて、唯々驚いております。今、思うことは、この栄誉はけっして自分だけの成果ではないということです。これまで自分を指導し育てていただいた先生の皆様と、自分を支えてくれた友人や家族の皆様のお蔭であると実感しています。今後も、多くの人たちとの絆を大切にして、仕事に邁進していきたいと思います。(原田 悠介)
○この度は、理工学部同窓会長賞を賜り、誠にありがとうございます。この賞を頂くことが出来たのは、私個人の力だけでは決してなく、普段の勉強やゼミなどにおいて気軽に相談することが出来た友人や理解できるまで懇切丁寧に説明してくださった教員の方々をはじめとする、支えてくださった周りの方々の存在があったからだと思います。今回の受賞を励みに、大学院でもより一層勉学に邁進したいと思います。ありがとうございました。(楠木 捷斗)
○この度は、名誉ある佐賀大学理工学部同窓会長賞を受賞できたことを大変光栄に思います。指導教員である佐藤和也先生をはじめ、多くの御支援を賜った先生方、先輩方、ご友人の皆様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。現在、大学の学位を取得して大学院に進学するために最善を尽くしており、この賞を受賞し、受賞者として適格な研究者になることを奨励しています。今後とも、御指導・御鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。(LEE JIN YIEN)
○この度、理工学部同窓会長賞に私を採択していただき誠にありがとうございました。入学以来ご指導くださった先生方や支えてくれた家族に感謝の思いでいっぱいです。受賞したことを大変光栄に感じる一方で、そのことによる責任感が積もるばかりでございます。私はまだ人としては十分未熟なので、これからも日々精進し、この賞に恥じぬ人間になる所存です。最後になりましたが、授賞していただいたこと、重ねて御礼申し上げます。(徳田 隼人)
○この度は、理工学部同窓会長賞の表彰、誠にありがとうございます。光栄な賞をいただき、大変嬉しく思っております。私は、主に有明海における水環境に関する研究をしております。現段階においては、有明海における気候変動による水温への影響、また水温のノリ養殖に対する影響など、データ解析を通して考察しました。私は今後も佐賀大学院に進学し、現在の研究を継続していく予定です。なので、今後も環境保全および水産業にも貢献できるように、研究に日々精進して取り組んでいきたいと思います。(高井 佑豪)