2019年度理工学部キャリアデザインセミナー(化学)を実施

update: 2020.02.09

実施学科: 化学部門 

セミナー①
実施年月日: 2020年1月8日(水)
 講師氏名: 宮井 翔太 氏(2016年度入学・循環物質化学専攻)
  就職先: JX金属株式会社(パンパシフィック・カッパ―株式会社出向)
 タイトル: 工場で勤務するということ
<話の概略、聴講学生に対する感想など>
 キャリアデザインセミナーを以下の内容で実施した。
 1.自己紹介
 2.私自身の就職活動 私自身の就職活動の進め方、就職活動をして感じたことや自身の就職活動の改善できた点について話した。私は業界分析を採用広報開始の3月から始め、会社説明会、面接と進めたが、取り掛かりが遅かったと感じた。また、インターンシップにも参加しなかった。この経験を通して、学生には少しでも良いので、自分のやりたいことや企業の業界研究を始めるように提案した。インターンシップに参加することで企業の雰囲気を知れたり、他大学の学生と就職活動について話すことにより就職活動に関する意識を高められたりするので、積極的に参加するように勧めた。また、履歴書の趣味の欄にはできる限りたくさんの内容を書くように提言した。それは、私が面接のときに一番話が盛り上がったのが趣味の話で、そこから面接官と打ち解けて話ができたと感じたためです。
 3.弊社の会社説明 今回の講話の目的でもある工場勤務について理解してもらうために、会社の説明を実施した。
 4.工場勤務について 私は現在、工場勤務をしているのですが、会社に入るまで工場勤務について知らなかったので、今回の講話を通して学生に工場で働くことがどのようなことか知ってもらいたいと思い、テーマに入れた。初めに入社後のおおまかな役割について説明した。弊社の場合、一般的に入社して1~2年目は書類整理や定常資料まとめ、データ採取などの雑務、注意喚起看板の作成、物品管理などを行う。3~5年目で工事管理、操業改善、コスト管理を行う。6年目より、工程の全体的管理、新規設備の導入検討、部下の進捗確認、労務関係の管理などを行う。次に、1日の業務スケジュールについて説明した。事務所でデスクワークする時間と現場に出て作業をする時間は大体3:7の割合である。さらに、工場勤務の良い点と悪い点について説明した。工場勤務の良い点は、給料がそこそこ高い点(残業もそこそこする)、福利厚生が充実している点、現場が楽しい点(様々な人と出会える、物作りに携われる)などがある。一方、悪い点は時期によるがそこそこ忙しい点、休日に電話がかかってくることがしばしばある点などがある。最後に、大学時代にやっておくべきことに関して説明した。研究の進め方と仕事の進め方が似ているので、研究を熱心にやること、たくさんのことにチャレンジすること、学問を実際のものに応用してみること、エクセルを使えるようになること、工具の名前、機械の構造を図面をみてわかるようになること、資格の取得(危険物甲種、公害防止管理者(特に大気、水質)、エネルギー管理士(熱)、機械保全技能士など)、ひとに指示を出すことを提案した。
 最後に、学生に就職活動は各人のことなので、自分自身で進んで情報を取りに行くように勧めた。 

セミナー②
実施年月日: 2020年1月22日(水)
 講師氏名: 原口 翔次郎 氏(2016年度入学・システム創成科学専攻)
  就職先: 昭和オプトロニクス株式会社
 タイトル: キャリアデザインセミナー ~関東への就職~
<話の概略、聴講学生に対する感想など>
 今回のキャリアデザインセミナーでは、私が佐賀大学から東京に本社を置く昭和オプトロニクスに就職した経緯から、関東に就職する場合の就活法や心構えなどを、私的見解を多分に含んで話しました。セミナーでは、まず過去大学で行っていた研究と現在の職場についての関係性を話し自己紹介とし、なぜ関東に就職活動を行っていたのかなどの話をしました。その後、関東で就職活動や就職を行うことに向いてる方の特徴を話し、就職活動を行うときに資金面での援助を受けることのできる仕組みの紹介をしました。また、私個人が就職した後に感じた、一般的に就職前に学んでおくべき事項や行っておくべき事項を4つほど紹介し、特にPC関連の知識についてはさらに掘り下げて話をさせていただきました。最後には、就職活動を成功させることはとても重要ですが、単位を取り卒業や修了することこそが最大の難関であることを締めの言葉とさせていただきました。
 聴講学生は思っていた以上の人数がおり、セミナーを真剣に聴く学生を拝見し、佐賀大学生の就職に関する意気込み大きさを感じることができました。このキャリアデザインセミナーを通して、自分の就職活動での成功や失敗を糧に佐賀大学生のレベルがさらに上がるよう願っています。また今回は大変貴重な経験をありがとうございました。 

担当教員の報告:
 本年度、化学部門(理工学部・機能物質化学科、循環物質化学専攻)では、2回に分けて本セミナーを実施した。それぞれのセミナーの開催時間は約1時間であった。1回目セミナー(1月8日開催)の参加者は39人、2回目(1月22日開催)は43人の参加であった。参加した学生の学年については、2回ともと約70%が学部3年生、30%が大学院生であった。セミナーでは卒業生の立場から在学中に取り組んでおいた方が良いこと、就活のアドバイス、会社での勤務の様子や大学生活との違いなど多岐にわたる内容についての有益な助言があった。聴講していた在校生から質問がでるなど、在校生にとって有益な機会となったと考えられる。また担当教員としても卒業生からの近況を聞くことができ有益であった。またセミナーの時間だけでなく昼食会も行い、講師と参加した学生との活発な交流もあり、有意義な2日間のセミナーであったと考えられる。

(担当教員:海野雅司)