2024同窓生ネットワーク活動報告会において5名の学生が発表

update: 2024.09.14

 2024年9月7日(土)、佐嘉神社記念会館において、菱実会定例総会の1つの新しいイベントとして同窓生ネットワーク活動報告会が開催されました。同窓生ネットワーク活動報告会は菱実会クラス代表会議の名称変更した報告会です。
 5名の学生(学部生1名、大学院生4名)の方々に大学における活動や研究等を発表していただきました。この試みは、これからの菱実会総会の有り方を改善し、単なる同窓生だけの同窓会にとどまらず、在学生、卒業生、理工学部教職員、そして企業を繋ぐこともできますので、大学の将来作りにも貢献できると確信しております。
 なお、座長は森山裕鷹氏と髙津汰耀氏に務めていただきました。

 <発表概要の右画像をクリックするとPPT(PDF)がご覧になれます。>
 

(1) Tecテックの立ち上げとドローン映像制作の挑戦
 氏名: 福嶋 通明 氏
 所属: 理工学研究科知能情報工学コース,Tecテック代表
 発表概要: 4年前に立ち上げ,私が代表を務めるTecテックは,映像制作をメインに事業を展開しています。Tecテックは,ドローンを使った空撮が得意で,従来のヘリコプターやクレーンを使った空撮に比べ,コストを大幅に抑えながら,壮大な空からの映像を皆様にお届けしています。また,そのコンパクトなサイズと高い機動力を活かし,従来の手法では捉えられなかった独自の視点から映像を提供することができます。これまでに,ドローンによる映像表現を駆使して,サービス案内用のプロモーション動画や,ワークショップ,記念式典などのイベント動画の制作を手掛けてきました。
 

(2) 白飯の重量の推定精度を向上させる画像処理アルゴリズムの開発
 氏名: 古賀 創臣 氏
 所属: 理工学専攻・知能情報工学コース
 発表概要: 介護施設では,入居者の摂取カロリーを記録するため,残食量を目視で記録する場合がある。この作業は手間がかかるため,現在,自動化が進められている。しかし,特に白飯についてはディープラーニングによる残食量の推定精度が低いという課題がある。そこで白飯の重量の推定精度向上を目的として,画像処理アルゴリズムの開発を行った。また,今年3月には「計測自動制御学会:知能システムシンポジウム」にて,研究成果について発表を行った。
 

(3) 地元で国際貢献できるフェアトレード
 氏名: 林 虎太郎 氏
 所属: 理工学部 2年
 発表概要: フェアトレードとは,発展途上国の原料や製品を適正な価格で取り引きすることで,立場の弱い発展途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す仕組みです。私たちの主な活動は吉野ヶ里歴史公園で毎月開催されている軽トラ市で,フェアトレード商品を販売することです。地元でできる国際貢献として,フェアトレードを広める活動を行っています。
 

(4) GPT-4を用いた物理問題文の映像自動生成するシステム
 氏名: 岸本 蒼唯 氏
 所属: 理工学研究科知能情報工学コース
 発表概要:高校物理において,文章だけでは物体の運動などのイメージが難しい場合がある。そこで本研究では,GPT-4を用いて物理の問題文から映像を自動生成するシステムを開発した。システムは,物理の問題文,解説を入力として受け取り,その内容をシミュレーションする映像を出力する。実験の結果,27問中24問については正しく出力できており,特定の分野の問題においては高い精度で出力できるとわかった。
 

(5) 研究内容の事業化
 氏名: 小嶋 恒 氏
 所属: 理工学専攻(博後)数理・情報サイエンスコース,twelS株式会社社長
 発表概要: 数学の勉強に苦労したという自身の経験から,学習しやすい環境の実現に向けて自然言語だけでなく数式も検索できる検索エンジンの研究開発を行っています。さまざまな場面で登場する数式を機械的に処理し関連する情報を整理することは,情報が溢れる現代において重要だと考えています。また,研究内容を事業化するためにtwelS株式会社(トゥウェルス)を設立し,代表を務めています。検索技術について,特許を出願し日本では権利化までいたしました。