2023年度理工学部キャリアデザインセミナー(数理・情報部門:数理)を実施

update: 2024.01.18

実施部門: 数理・情報部門:数理
実施年月日: 2024年1月11日(木) 
 
セミナー
 講師氏名: 白谷 崚 氏(2013年数理科学科入学)
  就職先: 富国生命保険相互会社
 タイトル: アクチュアリーについて
<講演の概略>
 就職活動を控えた学生に向けて、生命保険会社にアクチュアリーとして就職した講師の仕事についてお話していただきました。より具体的にイメージを持ってもらえるように、就職活動時における葛藤や、生命保険の内容とアクチュアリーの存在意義、具体的な業務内容、資格試験への挑戦などを紹介していただきました。アクチュアリーでは、その業務において数学が密接に関わっており、特に確率や統計を用いてリスク管理や商品設計を行なっています。そのため、数学を通して養った論理的思考力や問題解決能力だけでなく、学んだ内容そのものも活かすことのできる職種であるということでした。大学で身につけた力や知識を存分に発揮できる職種の一つとして学生の就職活動の参考になることと思います。また、今回の講演の準備にあたり、仕事内容やその役割を言語化することにより、講師自身もアクチュアリーの職務を再認識することができたということでした。
 
<担当教員の報告>
 主に数理サイエンスコース3年生が受講する「数理統計学」の授業時間を一部利用して、開催させて頂きました。出席管理システムで把握できる出席者数は29名でした。受講者にとって本セミナーは、確率・統計等の数学活用の現場をそれに携わる方から直接伺うという、非常に有益な機会となりました。企業への就職を検討中の学生の多くにとっては、アクチュアリーという職種の存在を知ったことで、自然な選択肢が増えたことになるはずです。一般的な就職活動についても、ご自身の体験に基づいて種々の具体的なアドバイスを頂きました。
 また、講師の方から「教員志望の人はどれくらいいますか?」と尋ねられた際、十数人の学生が手を挙げましたが、それらの学生たちにとっても上述の有益性は当てはまると思います。例えば、数学活用の具体例を頭に入れておくことは、数学を学ぶための動機付けを生徒たちに提示する際の助けとなり得ます。
 他にも、講師の方が大学院工学系研究科の修了生でもあるということで、ご自身の経験を踏まえた上での大学院進学に関するコメントも頂戴することができました。個人的には、講話後の質疑応答を通じて、スライド中に出てきた重要な式に関する興味深い背景を教えて頂くことができ、好奇心が大いに刺激されました。

(担当教員:半田 賢司) 

キャリアデザインセミナーの様子